こんにちは、Gon-Kです。
今回は「カスタム虎の穴II ていねい整備編」って本の書評です。本書の主題は「バイクを自分で整備するのはお金の節約のためではない。バイクが持つ本来の性能を発揮させ、より良く走るためである。そして整備は楽しい。」って感じかな。基本はマンガなので難しい本じゃありません。でも内容はしっかり書かれており情報量もけっこう多いです。文章だけで解説されると読みきるのはけっこう辛いかもって内容を、マンガを使ってテンポよく説明しています。初心者だけじゃなくベテランも楽しめると思う。
今回の本
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今回の書評は「カスタム虎の穴II ていねい整備編」です。実はこの本、以前からずっと気になってた本でした。なんとなく同人誌っぽい雰囲気と(個人的感想です、ゴメンなさい)、税抜き1,000円といういっぱしの価格から、買うかどうかず〜っと悩んでたんですよ。そのへんの本屋にもおいてないので立ち読みもできなかったけれど、実はこの本、Amazonの書評を読むとけっこう評判がいいんですよね。バイクも本も、自分で直接触れてみないと最終的な評価はできないよねってことで、今回思い切ってAmazonでポチっちゃいました(←またか!)。
本書の主題
本書の主題は、「バイクを自分で整備するのはお金の節約のためではない。バイクが持つ本来の性能を発揮させ、より良く走るためである」と理解しました。なに優等生的なことぶってるんだオイ!と思ったあなた、いやいやことはそんな単純じゃありません。本書では、バイクの状態を常に良い状態に保つという視点で洗車の方法から各部品の清掃方法までしっかり解説しています。良い状態というのは単に見かけがキレイというだけじゃなくて、バイクが安全にそして持てる性能を発揮しつつ走ることができる状態です。Gon-K自身、普段はなんとなくなくやってたバイク整備について「確かにそうだよね〜」ってあらためて再認識することが多かったです。それに「まじ!そうなの?」みたいな新しい発見もありましたよ。
概要
本書は、モーターマガジン社から発行されているシリーズ本のうちの1冊です。発行は2015年なのでまだまだじゅうぶん新しい本です。もともと月間オートバイ誌に連載されているものをまとめたもの。全167ページでハードカバーのビジネス書サイズくらいの大きさ。そんなに厚くはないので読むのに苦労するってことはないでしょう。ただし、Gon-Kの場合色々思うところがあり考えながら読んじゃったので、読み終わるまでに2時間ぐらいかかったかな。基本はマンガなので難しい本じゃありません。でも内容はしっかり書かれており情報量もけっこう多いです。文章だけで解説されると読みきるのはけっこう辛いかもって内容を、マンガを使ってテンポよく説明しています。
本書のポイント
内容的には、おもに洗車と清掃、日常点検、保管方法についてついに書かれています。バイクの種類を問わず共通のテーマについて解説しているので、どの分野のバイク乗りでも参考になります。キャブ車には参考にならないとか、オフ車乗りには関係ないみたいなことはございません。
拭き車
本書では、拭き車(フキシャ)と称して水を使わない洗車方法を推奨しています。水を使わないといっても全く使うなってことではなく、やたら水をジャバジャバかけるよりも、軽い汚れならフクピカ使って拭くだけの方がバイクにいいってはなしなんだけどね。とりあえずビール!ならぬとりあえず水をかけちゃうGon-Kとしては目からウロコな内容でした(ちょっと反省)。もちろん水を使ってしっかり洗車する場合のコツや心得も書かれています。林道走って泥だらけになった場合なんかは、やっぱり水洗い必須ですからね。
拭き車ですますところ、水を使うところ、どんな洗剤やケミカルを使うのかなど、バイクの各部の特性を考えながら洗い分ける方法を指南しています。Gon-K個人的には砂がいっぱい乗ってるところでいきなりフクピカは勇気いるので、ケースバイケースかなと思います。でももしあなたが、駐車場と水場が遠くて洗車が不便って感じてるなら、本書は役に立ちますよ。
また、いわゆるバイクを洗う洗車や拭き車にくわえ、各パーツの清掃方法についても触れています。おもに可動部のグリスアップやネジなどのサビ防止の話です。
保管方法
保管場所あれこれについて説明しています。もちろん保管条件として一番いいのはガレージ保管なんですが、ガレージ持ってる人って少ないですよね。たいがいは野外でバイクカバーってとこでしょうか。そのあたりを考慮して、バイクカバーの上手な使い方や注意点などについてしっかり解説してくれています。「たかがバイクカバーでしょ!」ってあなた、バイクカバーってけっこう雨水通しちゃったり湿気がこもったりするんです。水気はバイクのサビのもと。なにも考えずとりあえずカバーだけかけてもバイクは傷みます。バイクカバーの性質や状態、そして保管場所の状況などを考慮して、より良い状態でバイクを保管する方法を解説します。
油磨き
バイクのパーツは金属です。バイクを洗った後にそのまま放置しておくと金属部分がサビる可能性がある。ガレージのように屋内で保管できれば問題ないけど、野外保管だと特に注意が必要。それに、普段はガレージ保管でも雨の中を走ったり海辺で潮風に当たることもあるじゃないですか。そんなとき、バイクの金属部分をエンジンオイルなどの油でしっかり磨いておくと、金属表面がコーティングされてサビにくくなります。Gon-Kもたまに汚れのひどい部分なんかにエンジンオイルの余りをこすりつけて、頑固な油汚れをとったりしてました。油で油汚れをとるとその部品はサビにくくいい感じのツヤがでるってのは経験的に感じてました。でも、あらためてこういうふうに油磨きってワードで説明されると納得です。
バイクの整備は奥が深い
洗車や整備の本というと初心者向けのように感じますが、本書はけっこう広いキャリアのバイク乗りにとって役立つ内容だと感じました。全編にわたって「より良く走る」ために整備するという哲学が貫かれており、そこに向かってバイクの各部分の特性を考えながら整備してゆくという非常にマニアックかつ奥の深い内容です。
洗車やカウル外すなど具体的作業については、写真入りで丁寧に解説しているメンテ本が多数出ており、そっちの方がイメージしやすいと思います。
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けれども、作業の背景にある考え方、つまりなぜその作業が必要なのかという一歩進んだメンテを理解するためには、本書は一読の価値があるんじゃないでしょうか。書いてあること全部を実践するのはなかなか難しいですが、ここに書いてあることを頭の片隅にとどめておけば、長いバイクライフの中でいろんな応用が効くと思います。以前紹介した「イトシンのバイク整備テク」もそうでしたが、バイク初心者が本書一冊だけでメンテを全て理解しようとするのは無理だと思います。整備マニュアルや分かりやすいメンテ本を読んで、さらにバイクの整備についてより理解を深めるって意味で本書読むのがいいと思います。
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最後に一つ、本書の中に「バイクの整備は楽しい」というセリフがでてきますが、この言葉には深く同意します。実際バイクの整備って奥が深くて、はまると一日中没頭しちゃうんですよね(もちろんめんどくせーって思うこともあるけどね)。自分がのるバイクを自分で整備して、自分でさらに乗りやすくしていく。そしてそれに乗っていろんなところにいく。
初心者は初心者なりに、ベテランはベテランなりに楽しめるのがバイクです。そしてその要素の中に整備ってのも入ると思います。よくエクササイズが習慣になると、たまに休んじゃうと体に脂肪がたまるみたいで気持ち悪いっていいますよね。常にエクササイズして活動的な体をたもちたくなっちゃう。バイクの整備も同じで、整備されて気持ちよく加速する状態を体感しちゃうと、常にそれを求めて整備したくなる。そう、整備は車検のためとか故障を防ぐみたいなリスク管理の側面もあるけど、実は気持ちよく走るためっていう創造的でポジティブな要素も大きいんです。
バイクは気持ちいい!!
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お知らせ
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その本友達の家に転がってるの見たことあるかも!
ボロボロで絆創膏ついてる黄緑のバイクのやつですよね?(ΦωΦ)
確か6冊くらいあった気がする…
今度遊びに行ったとき荒らしてみよう(o´∀`)b
絆創膏なんてあったかな?表紙にうさぎのシルエットが描かれたヤツですよ。
荒らして見てください。
直線と悪路はスイッチの入る、街もオフも直線女番長です!
カテゴリーがわからなかったのでここに失礼します。
「カーボンを溜めない走り」とは、いったいぜんたいどんな
走りなのでしょうか。
うーん、Gon-Kはプロでもなんでもないのでそこまで高度な質問では役に立たないですね。あまり気にしたこともないし・・
ただし、一般的にはエンジンをしっかり回しでガスがしっかり燃焼するように走れば余計なカーボンはたまらないと思います(ただしどんな乗り方でも絶対カーボンはたまるのが内燃機関の性ですよね)。
ハイギアでノッキング手前みたいにエンジンがよく回らん状況が続いたり、グトップアンドゴーが繰り返されるような状況ではカーボンたまりやすいかも。プラグがカブリそうな走りはカーボンたまるとも言えます。
バーベキューで火のつきが悪いとやたら煙やススが出るけど、バンバン燃えてくると煙がほとんど出なくなるようなイメージでしょうか。
Rallyはインジェクションなのでガスの量はTSよりもしっかり制御されてますよね。
「内部だけは」まだ綺麗なRallyを出来る限り痛めないような走りを
したかったもんで、そんな高度な質問とは知らずにコメントするのが
無知の恐ろしいところです。すんません。ノッキングはいまもして
しまうので気をつけます。