こんにちは、Gon-Kです。
長い下り坂で「エンジンブレーキ使用」の道路表示があったら、前後輪ブレーキをかけてからエンジンブレーキでしょうか?それともエンジンブレーキをかけてから前後輪ブレーキでしょうか?答えは・・・・・
「エンジンブレーキ使用」の表示を見たら?
速度がでる長い下り坂でよく見かける道路表示に「エンジンブレーキ使用」ってのがありますよね。たんに「エンジンブレーキ」とだけ書いてあることもあります。静岡だと伊豆で見かけるかな。
まぁ、これ自体は「ブレーキをかけるときはエンジンブレーキも使ってね」ということなんですが、先日「エンジンブレーキのためにギアを落とす場合はブレーキで速度を落としてからギアを下げるのでしょうか?」という質問をいただきました。
なるほど、確かにバイク初心者にとってこれは迷うかもしれません。
ここで考えてみたいのは、なんでエンジンブレーキが必要なのかということです。べつに意味もなく表示がでてるわけじゃない。
普通ブレーキというと前後輪ブレーキですが、これらはディスクブレーキだったりドラムブレーキだったりしますよね。要するに摩擦でディスクやドラムの回転を止めることで、タイヤの回転も止める仕組みです(かなり荒い説明だけど)。
実はこの摩擦が問題。長い下り坂で前後輪ブレーキをかけっぱなしで下りてくと、この摩擦が長時間におよび、ブレーキディスクやドラムがむちゃむちゃ熱くなります。ためしに峠なんか走った後にあなたのバイクのブレーキディスクを触ってみてください。目玉焼き作れるくらい熱くなってます。
ブレーキの温度が異常に高温になると、摩擦が極端に低下する現象が起こり、いくらブレーキをかけてもタイヤの回転が止まらなくなります(フェード現象という)。怖いですね。
そしてさらに熱くなると今度は、この熱がブレーキオイルにつたわってオイルの中の気泡が膨らみ、いくらブレーキレバーやペダルを動かしても気泡がクッションになってブレーキが正常に作動しなくなります(ベーパーロック現象という)。恐ろしいですね。
こまかい仕組みはさておいて、とにかく前後輪ブレーキが過剰に発熱するとブレーキそのものが効かなくなると覚えてください。じゃぁどうするかというと、ブレーキを使わなければいいんです(冗談です!)。どうするかというと、なるべく前後輪ブレーキにかかる負荷を減らすためにエンジンブレーキをサポートに使うんです。
エンジンブレーキが減速の手助けをしてくれれば、その分前後輪ブレーキの摩擦も少なくなり、フェードやベーパーロックがおきにくくなる。
これらの仕組みを考えると、まずはエンジンブレーキでマイルドに減速し、さらに減速するために前後輪ブレーキを使うという順番が望ましいです。
エンジンブレーキは前後輪ブレーキのサポートです。もちろん急に減速するときは前後輪ブレーキを使うのが基本ですが、急で長い下り坂でのブレーキ操作では、まずはエンジンブレーキ、それから前後輪ブレーキが基本です。
実のところフェードやベーパーロックはそう簡単にはおきません。Gon-Kも今まで一度しか体験してません(そのときは四輪の助手席に乗ってました、怖かった・・)。ですから普段の走りで過剰に気にすることはないと思います。
でも、一度おきるとバイクはまったく止まらなくなり、最悪路外にダイブです。長い下りでは注意しましょう。それから、意味もなくブレーキペダルを踏みながら走るのも過剰な摩擦熱発生の原因になるので注意ですね。
ちなみに、いきなりギアを落とすとエンジンブレーキがガツンとくるので、そんなときはブリッピングでスマートに減速しましょう。
疑問に思ったことや、もっと知りたいことがあれば、気軽に下記のコメント欄に書き込みしてください。なるべく記事にして皆さんとシェアしたいです。こんなことで悩んでるのは私だけでは?いえいえ、結構、みんな同じことで悩んでますから。
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先日は回答ありがとうございました。あれから山道も何回か走りました。走るたびに、こちらの記事を思い出しています。自分でも、初めて自分のバイクに跨ったときよりも、成長していると実感しています。これからも楽しく、安全にバイクに乗っていきたいです。
たつさん
走るほど上達が実感できると楽しいですよね。
どんどん走ってどんそん上手くなってください。
楽しいバイクライフを。